シェアふぁーむの日本で1番おいしいおコメ|若者の農業

減農薬、無農薬、特別栽培、有機栽培。現代では様々なおコメが流通しています。
しかしながら、こういったおコメとは全く別次元のおコメです。

日本で1番おいしいおコメとは、どんなおコメなのだろう?

わたし達は、下記1・2・3の条件を満たすものが、現状考えうる中で、最も希少で価値のあるおコメだと思います。
スーパーで購入できないことはもちろんのこと、ネットで検索してもこの3条件を全て満たしているお米は、全くと言っていいほど見つかりません。
なぜ見つからないのでしょうか?
3条件を満たすお米が、現在の日本に「存在していないおコメ」だからです。

シェアふぁーむの日本で1番おいしいおコメ|若者の農業

まず1・2の条件を満たすおコメのことを、通称「自然栽培米」と呼びます。
このおコメは有機栽培米を凌駕する最高位のおコメとして位置づけされていますが、あまりにも栽培が困難なのです。
1・2の条件を、「偽りなく本当に」満たしている自然栽培米は、年間約500トン程度しか栽培されていないのではないか? ― とも言われている、とても希少なおコメです。

しかしながら、わたし達が栽培する「おいしいおコメ」には、新たに3の条件を設けています。
生活排水が混じっていない、水が綺麗な場所に限定し、沢から直接田んぼに水を引き上げています。
「水が綺麗」という表現はやや曖昧さがありますので、「川の上の上の上の方(最上流)」に田んぼがあるとお考え下さい。

水が全く違う!

おコメの栽培というものは、河川の下流に行けば行くほど盛んに行われています。
平坦な土地に広範囲に用水路が整備され、機械化を進めていくことが可能です。
効率的にお米を作るなら、川の下流部で、平坦な土地が最適といえます。

一方、川の上流部では地形の傾斜がきつくなりますから、棚田(たなだ)が多くなります。
一つの田んぼの面積は小さく、集約されていません。その分、手間がかかります。

シェアふぁーむの日本で1番おいしいおコメ|若者の農業ですが、「水」が全く違うのです。
川の下流部では、他の田んぼで使われた肥料や農薬・除草剤が大量に流れ込んでいます。
当然、田んぼにもそれらの混入を防ぐことはできず、これが「コメの雑味」へと直接繋がっていきます。
これらの混入を防ぐためには、できるだけ川の上流に田んぼを構えるしかありません。

野生の動物と一緒に

わたし達の田んぼは、富津内川という川の一番上の山奥にあります。
山奥の更に山奥、そんな場所に飛び込んで栽培を行っています。
野生の熊や鹿と遭遇することもあるので、危険な面も多々あります。
携帯の電波も拾えないので、仕事に支障を来すことも多々あります。

しかしそのメリットは計り知れません。 素晴らしい水を手に入れることができます。

わたし達は、北海道、秋田県、新潟県、千葉県等々、自然栽培で作られるおコメを何十種類と購入し、一つ一つを丁寧に炊いて味比べを行いました。
その中で唯一、わたし達の「おいしいおコメ」だけが、雑味なき上品な味わいを実現できた ー それは間違いなく、「水」の恩恵であることが分かりました。

これらの厳しい条件をクリアした超希少米のことを、我々は「おいしいおコメ」と名付けることにしました。
では、それぞれの条件がどのような意味を持っているのかを、下記に詳しくお話致します。

シェアふぁーむの日本で1番おいしいおコメ|若者の農業

現在、99%以上の農家さんは肥料を使っておコメを栽培します。
そして、肥料には大きく分けて「化学肥料」と「有機肥料」の二つがあります。

化学肥料について

化学肥料には3大要素というものがあります。
1窒素、2リン酸、3カリの3要素を指し、それらは化石燃料等から抽出されます。自然由来のものではありません。
3要素のうち、1つを含んだものを単肥、2つ以上を含むものを複合肥料と言います。
そしてこうした無機質肥料・非自然由来肥料のことを総括して、「化学肥料」と呼んでいます。
ホームセンターなどでもよく見かける最もポピュラーな肥料です。

有機肥料について

一方有機肥料とは、鶏糞や豚糞、なたね油など、動物質肥料や植物質肥料のことを指します。
有機肥料を使って作った米や野菜のことを、有機米、有機野菜、時には「オーガニック」と呼んでいます。
一般的には、「有機なら安全・安心・美味しい」と考えられていますから、比較的高値で販売されているケースがほとんどです。

肥料を与えると、味と色に現れる

【色について】
化学肥料であっても有機肥料であっても、これらを使用すると葉っぱの色が濃くなります。
「色が濃い野菜は美味しい! 体に良い!」とついつい思ってしまいますが、実は全くのアベコベなのです。
肥料を減らせば減らすほど、作物の色はどんどん薄く、元々の自然の色になっていくのです。
お米の葉っぱも野菜と全く同様です。肥料を減らせば減らすほど、どんどん色が薄くなっていきます。

販売されているおコメにはもう葉っぱが付いていないので、上記のような判別が困難です。
しかし、自然栽培で作られたお米と、肥料をまいて作ったお米の稲の色の差は明らかです。
自然栽培のお米は、苗づくりの時から肥料を与えませんから、薄い緑色の苗ができます。
これが、自然の苗の色なのですね。
これらは、葉物などの野菜を見てもすぐに分かります。
色が濃ければ濃いほど「肥料過多な野菜」です。体にも良くない上に、味にも顕著な違いが現れます。

【味について】
そして、肝心の・・・、米や野菜への「味」への影響は?

野菜であれば・・・「強い雑味(ざつみ)」となって現れてきます。
無肥料の野菜は、食べた時に、1の味を感じて1の味でスっと喉を抜けます。
透き通った、鮮やかで、上品な味わいです。これがその作物の本当の味。
しかし肥料を使うと、1の味のあとに2の味・3の味がジワーっと喉を駆け巡ります。
この2の味・3の味の部分が「雑味」であり、「肥料や農薬の味」です。

おコメであれば・・・おコメは、肥料によって「雑味」が出ることに加え、
・味が薄いと感じる
・甘みが必要以上に強くなる
・香りが良くない
3つの作用があります。

肥料の味を甘味分で隠すように、日本のお米の多くは、品種改良によって甘味を強くするよう設計されています。
甘味分で隠せていないと、味の薄いおコメだと感じます。

一般的な自然栽培米(川の下流で栽培)

下流部で栽培される自然栽培米が、シェアふぁーむのお米の味に及ばないのは、川をつたって流れてきた肥料によるものだと考えています。やはり邪魔な味が入る分、短絡的な味になるようです。(ジワッとした、奥深い味わいが余りない)

シェアふぁーむの自然栽培米

最上流部のキレイな水で作られるおコメには、肥料が入りません。
邪魔な味がなくなる、だからおコメの奥深い味わいが舌の上を広がっていきます。
これがおコメ本来の味わいです。
また、自然栽培+綺麗な水で作ると、おコメ香りが格段に良くなります。

艶+深い味わい+さわやかな香りを放つおコメ ー
これがシェアふぁーむの「あきたこまち」の特徴です。

シェアふぁーむの日本で1番おいしいおコメ|完全無農薬栽培であること

無農薬栽培を根付かせた先人たちに感謝を

「無農薬?そんなもんできるわけないだろ!?」
「農薬撒けよ! お前のトコから虫が来るんだよ! 病気もらいたくないよ!」

少し前は、農家さんの間でもこんな認識でした。
「無農薬」というだけで毛嫌いされ土地を貸してもらえなかったり、
周りの農家さんの目が気になって、無農薬をやりたくてもできなかった、
という厳しい現実があったのです。
現在もその名残は残っていますが、だいぶ落ち着いてきたと感じています。

「大地を守る会」の藤田会長とお目にかかった時、農家さんが農薬から離れてもらうにはどうしたらいいか?−それを目標に、まっすぐに進んでこられた方なのだなと感じました。
先人の方々が、大変か苦労をして道をこじ開けてくれたからこそ、「無農薬」という言葉が世間に浸透したのです。私たちの世代はそのバトンを繋いでいくために、更にその先を目指して活動をしていかなくてはなりません。

農薬から離れれば、味も格段に良くなり、何より環境に優しいです。
肥料や農薬を使えば使うほど環境を汚します。
そのしっぺ返しとして、作物を通して、肥料や農薬が私たちの体にダイレクトに還ってきています。これが現代における真実であり、我々が無農薬を貫き通している最大の理由です。

正しい循環を起こせば農薬は不要です

農薬には、作物や用途によってキリがないほど様々な種類があります。
しかし実は、「肥料を与えなければ、虫の発生は抑えられる」のです。
肥料から離れ、土を整えれば、農薬がなくても栽培が可能になります。
また、肥料から離れることで、作物自身が本来持っている抵抗力を取り戻します。
虫への抵抗力、病気への免疫力も非常に高くなります。
これが無農薬栽培の正しい循環なのです。

これは、人間と全く同じなのです。
軽い風邪なら、寝ていれば治ります。
軽いすり傷であれば舐めて放っておけば勝手に治ります。
お米や野菜も、これを同じように考えればいいのです。

現代農業の間違いとは?

現代農業の誤りは、負の連鎖だったのです。
「肥料いっぱい入れなきゃ!」と、人が作物に手を掛けすぎた結果、
「虫がわくから、農薬も使わなきゃ!」− 様々なものが次から次へと必要になってしまったのです。

ですから、無農薬を志すのであれば、やめるべきは農薬からではなく、肥料です。
肥料から離れることから考えてみる。すると自然と農薬から離れる道が見えてきます。

ここでもう一つ大切なことを。
認識を間違えていらっしゃる方が非常に多いのですが、「有機野菜(オーガニック)=無農薬」ではありません。
有機野菜と呼称するためには、使用できる農薬の「種類」に大幅に制限がかかります。
しかし、「認可されている農薬」であれば、何回でも何十回でも好きなだけ使って良いのです。
それでも、有機野菜を名乗ることができます。
ぜひこれだけでも覚えておいて頂きたいと思います。

シェアふぁーむの日本で1番おいしいおコメ|除草剤不使用であること

まさに現代農業の縮図 − 除草剤

自然に放っておくと、田んぼにはコナギやヒエなどの、雑草と呼ばれる植物が沢山生えてきます。
除草剤はその名の通り、これら雑草の除草をしてくれる薬剤のことです。
田んぼに除草剤をまくだけで、イネ以外の雑草は全て駆除されるのです。

除草剤を使うことによって、除草を人間の手で行う必要がなくなりました。
昔、米農家が沢山の人の手を必要としたのは、「雑草取り」が理由でもあったのです。
米作りが一気に楽になりますから、当時の農家さんには夢のような商品であったでしょう。

現代においても、農家さんにとっての認識は、「除草剤を使わない = 米の栽培不可能」。
まさに必需品ともいえるもの − それが除草剤です。

しかし、物事というものは何であれ、メリットが大きければその分のデメリットがあるものです

肥料や農薬に比べ、環境の汚染が桁違いに大きいのがこの除草剤です。
除草剤から出るダイオキシン類は草を生えなくし、生えた草をも枯らす効果がありますが、田んぼで使ったあとはそのまま川に垂れ流しです。
そして海を汚染し、最後に行き着くのはやはり肥料や農薬同様、汚染された魚を通して私たちの体にダメージを与えます。

土の微生物を活かそう! 新しくて古い農業へ!

除草剤のもう一つの大きな問題は、作物の成長に欠かすことができない、土中の微生物達まで一緒にやっつけてしまうことです。

皆様も身近でご覧になったことがあるかもしれません。
晴れがしばらく続いたあとに強風などが吹くと、一面に砂煙が舞い上がるような畑があります。
首都圏近郊の農地などで、よく見かける光景です。(砂煙を浴びる近所の方は大変です。)
これが、土の中に微生物がいない状態の土です。
微生物の死滅した土はパサパサになります。
ですから微生物が豊富な山の土は、どんなに強風が吹こうとも砂煙に包まれることがないのです。

微生物がいなくなってしまうことは、土の中に栄養がないことと同じです。
いくら頑丈な苗を植えても、ちゃんと育ってくれません。
ですから、ここで肥料に頼ることになります。悪循環です。

土を殺す除草剤の使用を止め、土に栄養を蓄え、整える作業に移行しない限り、
「永遠に肥料が必要」になってしまいます。

前述のとおり
「無農薬栽培の為には、肥料を与えないこと」

そして
「肥料を与えない為には、微生物を活かして土に栄養をためること=除草剤は使わない」

農業を本来の正しい姿に戻すためのスタート地点が、「除草剤の使用をやめること」なのです。
自然の力を活かして、田や畑に善循環を起こせば、それは可能です。

除草剤から離れれば農業そのものが変わります。
その想いを少しずつ形にしていきたい − おいしいおコメにはその想いも込められています。

草取り作業

除草剤の使用をやめた場合に、必要となってくるのが「草取り(除草)作業」です。
雑草の生育に草取り作業が追いつかないと、雑草にイネが埋もれてしまい、どんなに良い苗を植えても収穫量は激減します。

しかも、田んぼの除草作業は、
「世の中の仕事の中で最も大変な仕事なんだぞ!」と言われるほどの仕事ですから、生半可なことでは乗り切ることはできません。

2012年度は、6月から7月いっぱいまでほぼ休みなく、来る日も来る日も手取り除草をやりました。
1日10時間から12時間ほどかけて、約1反(100m×10m:約300坪)のペースで、草を取り続けました。
しかし、それだけ頑張っても全く草取りは追いつきませんでした。
腰が痛いのは勿論、夕方頃になるとまともに立っていられないほど膝が痛くなります。
毎日毎日、ご飯を食べて横になって即就寝。
次の日も重い体をひきずって、ノロノロと田んぼへ・・・。
こんなサイクルで1ヶ月が過ぎ、後半などは「もう田んぼで倒れてもいい!」と覚悟を決め、「気合と根性」だけで続けていきました。

しかし、結果は無残なものでした。
イネは雑草に負けてしまい、全くモノにならなかったのです。
自然栽培2年目の2012年は、前年の半分以下の収穫量でした。

残されたのは、文字通り、「痛い教訓」です。
「ただがむしゃらに草取りをしたってダメなんだ」 ― ということに気がつきました。

アタマを使わなければ!
もっと自然の声に耳を傾けなければ!

そうして2013年。
必要以上に手をかけない、最小限の除草作業で、最高の効果を生み出す ― わたし達流の除草方法を編み出すことができたのです。
イネの生育も順調。過去最高の収穫高となりました。

シェアふぁーむの日本で1番おいしいおコメ|栽培場所が川の最上流であること

水を選んで、田んぼを選ぶ

おコメの栽培において最も大切なのは、「土」と「水」です。
最上流部の田んぼを選択することで初めて、最高レベルのおコメの栽培が実現する―
と、わたし達は考えました。
(シェアふぁーむのスタッフは、代表の大庭以下、殆どのスタッフが関東から移住してきています。ですから、自分たちの田んぼを「選ぶ」ということが出来ました。)

川の下流部では、他の田んぼで使われた肥料や農薬・除草剤が大量に流れ込んでいます。
当然、田んぼにもそれらの混入を防ぐことはできず、これが「雑味」へと直接繋がっていきます。
これらの混入を防ぐためには、できるだけ川の上流に田んぼを構えるしかありません。

野生の動物と一緒に

わたし達の田んぼは、富津内川という川の一番上の山奥にあります。
山奥の更に山奥、そんな場所に飛び込んで栽培を行っています。

野生の熊や鹿と遭遇することもあるので、危険な面も多々あります。
携帯の電波も拾えないので、仕事に支障を来すことも多々あります。

しかしそのメリットは計り知れません。

一切の雑味がなく、香り高い「おいしいおコメ」を生産することができました。
味はもちろん、光り輝く艶と香り。

わたし達は、北海道、秋田県、新潟県、千葉県等々、自然栽培で作られるおコメを何十種類と購入し、一つ一つを丁寧に炊いて味比べを行いました。
その中で唯一、わたし達の「おいしいおコメ」だけが、雑味なき上品な味わいを実現できたー 
それは間違いなく、「水」の恩恵であることが分かりました。

敢えて、不便な山間部で

おコメの栽培というものは、河川の下流に行けば行くほど盛んに行われています。

川の上流部では地形の傾斜がきつくなりますから、棚田(たなだ)が多くなります。
一つの田んぼの面積は小さく、集約されていません。 その分、手間がかかります。
一方下流部では、平坦な土地に広範囲に用水路が整備され、機械化を進めていくことが可能です。
効率的にお米を作るなら、川の下流部で、平坦な土地が最適といえます。

ですが、「水」が全く違うのです。

わたし達が敢えて、「栽培が困難な川の最上流部」を選んだ理由は−
「水」に徹底的にこだわったおコメを作りたかったからです。